校長あいさつ
令和6年度飯塚市立庄内小学校第54回入学式
式辞
明るい春の日差しとともに、南から暖かな風が吹く気持ちのよい季節となりました。新緑の若葉が、今日の良き日をお祝いしてくれているかのようです。
本校の入学式にあたりまして、飯塚市教育委員会 学校給食課長 宮本 敏行様をはじめ、来賓の皆様、保護者の皆様のご臨席を賜り、誠にありがとうございます。
81名の1年生の皆さん、ご入学おめでとうございます。今日からみなさんは、庄内小学校の1年生です。
みなさんが入学してくるのを、先生方や上級生のお兄さん、お姉さん、みんなが楽しみに待っていました。校長先生も、こうしてみなさんに会えて、とてもうれしく思います。
庄内小学校のお兄さん、お姉さん達は、みんなとても優しいです。そして、学校はとても楽しいところです。知らなかったことをたくさん学ぶことができます。 「今日は、どんなことがあるかな?」と、毎日、わくわくしながら通って、先生方やお友達と、たくさん勉強したり遊んだりしてください。
校長先生から1年生になったみなさんに、お願いしたいこと3つを「あ」「い」「う」ということばを使ってお話ししますのでよく聞いてください。
1つ目は「あ」です。あいさつを元気にしましょう。 庄内小のお兄さん、お姉さんたちは、あいさつがとても上手です。それでは、1回校長先生に続いて「おはようございます」を言ってみましょう。「おはようございます」(おはようございます。)
元気なあいさつですね。校長先生はうれしいです。「こんにちは」「さようなら」なども笑顔で元気にあいさつをしましょう。
2つ目は「い」です。命を大事にするということです。ご飯をしっかり食べ、たくさん運動し、よく眠って、病気に負けない強い体をつくってください。それから、交通事故にあわないように気をつけて生活しましょう。たった一つしかない大切な命です。自分でしっかり守れるようにしましょう。
3つ目は「う」です。「うきうき」した気分で、何事にもチャレンジしましょう。例えば、お友達となかよくすること。
お勉強や運動を頑張ること、たくさん本を読むことなどたくさんあります。うきうきした気分で何事にもチャレンジしてください。
校長先生の3つのお願い、できそうですか。
姿勢よく、お話が聞けて、とても立派でしたね。 次に、おうちの方にお話をしますので、少し待っていてくださいね。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学、まことにおめでとうござい ます。ランドセルを背負って登校する姿をご覧になり、お喜びもひとしおのことと思います。本教職員一同、一人一人 のお子様に寄り添いながら、学校教育目標「未来を拓く力を身につけた『かしこく』『やさしく』『たくましい』子どもの育成」をかかげ、全力で教育活動に取り組んでまいります。そして何よりも、子どもの健やかな成長のためには、学校・家庭・地域が思いを共有し、ぞれぞれの役割を果たしながら、連携していくことが大切です。
保護者の皆様には、本校教育活動に対して、一層のご理解・ご協力を賜りますようお願いいたします。では、1年生の皆さん、明日から元気に登校するのを待っています。
令和6年4月11日
飯塚市立庄内小学校 校長 石坂 政次

令和5年度 飯塚市立庄内小学校第54回卒業式
式辞
厳しかった冬の寒さも和らぎ、桜のつぼみも皆さんの卒業をお祝いするように膨らみ始めています。このよき日に飯塚市教育委員会 学校給食課長 宮本 敏行 様をはじめとして来賓の皆さまにご臨席を賜りますとともに、保護者の皆さまのご列席をいただき、ここに卒業証書授与式を挙行することができました。
卒業生はもとより私たち教職員にとりましても大きな喜びでございます。高いところからではありますが、ご臨席の皆さまに心よりお礼申し上げます。さて、卒業される108名の皆さん、ご卒業おめでとうございます。卒業証書を受け取る「凛とした姿」を見て改めて皆さんが過ごした6か年が充実した日々であったと感じます。
コロナが5類感染症になり、あらゆる行動が自主的な取組になりました。その甲斐もあり、異学年交流活動、運動会、6年生を送る会、児童会活動などは、先生とともに自分たちで作り上げるすばらしい取組になっていました。特に運動会は、最上級生として下級生をリードし、堂々とした演技を行った姿は頼もしいものでした。
皆さんが庄内小のために、行動することができた姿は「よき伝統」として下級生にずっと受け継がれていくと思います。
卒業する皆さんに、私から伝えたいことがあります。染織家 志村ふくみさんの話です。【出典 詩人 大岡 信 による】
(演題の下に隠していた実際に桜の皮で染めた桜色の布を取り出して全体に見せる)
これは、あるものを使って白い布を染めたものです。なにを使って染めたものだと思いますか。正解は「桜」です。
多くの皆さんは桜の花びらを集めて染めたものだと思ったでしょうが、実は、桜の花びらではありません。桜の皮です。これは桜が咲く少し前に、あの黒っぽいゴツゴツした桜の皮を削いでグツグツと煮たものです。するとこの桜色のエッセンスが染み出てくるのです。
桜の木は毎年3月下旬になると見事な花を咲かせますが、木の表面の変化はありません。だからといって桜の木が何も変化をしていないわけではありません。桜の木の内部で着実に花を咲かせる準備が行われています。花びらの桜色は、幹や、樹の皮、樹液、つまり、全身の桜色のうち、ほんの尖端だけ色づいたものです。
桜が木の内部で着実に花を咲かせる準備を行うように、皆さんもこれからの将来の夢に向かって、いろいろな経験をし、その準備をしてください。一日にして花を咲かせるような成功は難しいのですが、そのために日々努力していくことは、自分の経験となり内部に行き渡り成功につながります。
例え、上手くいかなかったとしても、それは無駄なことではなく、全身を色づかせる栄養になり必ず自分の力となります。皆さんがこれからの自分の花を咲かせていく過程を庄内小のみんなで応援しています。
さて、保護者の皆さま、本日は誠におめでとうございます。心よりお祝い申し上げますとともに、この6年間、さまざまなご協力をいただきましたことに、教職員一同を代表して厚く御礼申し上げます。
これから中学校という新しいステージでいろいろな試練もあるかもしれませんが、お子さまなの支えとなって欲しいと思います。
それでは、卒業生の皆さん、中学に行っても元気でがんばってください。皆さんの活躍と健闘を信じています。
令和6年3月18日
飯塚市立庄内小学校 校長 石坂 政次
令和5年度飯塚市立庄内小学校入学式
学校長式辞
春の穏やかな光の中で、校庭の草木は緑の芽を出しています。本日は、飯塚市教育委員会 学校給食課長 宮本 敏行 様、PTA会長 田之上 誠 様をはじめ、保護者の皆様のご臨席を賜り、令和5年度飯塚市立庄内小学校の入学式が挙行できますことを厚く御礼申し上げます。
笑顔の素敵な100名の1年生のみなさん、入学おめでとうございます。
みなさんが入学してくるのを、上級生のお兄さんお姉さん、そして先生方、学校中のみんなが待っていました。100名のみなさんが入学してきて、庄内小学校は全校児童数601名、先生48名で令和5年度がスタートします。今日は、庄内小学校の1年間の中で一番うれしい日です。
さて、みなさんの入学にあたり、校長先生が庄内小学校の1年生として頑張ってほしいことを2つお話しします。
1つめは、「大切な命」というお話です。自分の胸に手をあててごらんなさい。ドキッ、ドキッってしているでしょう。それはみなさんが生きている証拠です。その大切な命をなくさないために、交通事故に遭わないように自分の命をしっかり守ってください。特に横断歩道を渡るときに、信号が無くても、車がちゃんと止まってくれたのを確認してから渡るようにしましょう。
2つめは、「ありがとう」というお話です。これからお兄さんやお姉さんにいろいろなことを教えてもらうと思います。また、困っているときにお友達に助けてもらったりやさしくしてもらったりすることもあるでしょう。教えてもらったり、助けてもらったりしたときは、「ありがとう」を言える子になりましょう。「ありがとう」を言われると言われた人は「うれしい」気持ちになります。
今、校長先生の目を見つめ、しっかり話を聞いているみなさんなら、この2つのことが必ずできると思います。
では、おうちの方にお話ししますので、一年生の皆さんは静かに待っていてください。
保護者の皆様、本日は、お子様のご入学誠におめでとうございます。いよいよ今日から学校生活が始まります。ぜひ、毎朝お子さんを励まし、元気に送り出してください。子どもたちは、それぞれが宝石の原石のような存在であり、無限の可能性を秘めております。小学校は、子どもたちが自分でできることを増やしていく場でもあります。ご家庭でも自立の過程の見守りをお願いします。教職員一同、心を込めて、一人一人のよさや可能性を引き出し輝かせていけるよう、全力で取り組んでまいります。ご協力をお願いすることも多々あるかと思いますが、どうぞ共によろしくお願い申し上げます。
さあ、お待たせしました。新一年生のみなさん、今日はとても静かにお話を聞くことができましたね。みなさんが楽しい学校生活を送れるように庄内小学校のみんなで応援しています。
令和5年4月11日
飯塚市立庄内小学校 校長 石坂 政次
令和4年度 飯塚市立庄内小学校第53回卒業式
式辞
うららかな春の日差しを浴び、桜のつぼみも皆さんの卒業をお祝いするように膨らみ始めています。
希望と喜びに溢れる今日の良き日に、飯塚市教育委員会 学校給食課長 宮本敏行様、PTA会長 田之上 誠様にご臨席を賜りますとともに、保護者の皆様のご列席をいただき、ここに飯塚市立庄内小学校 令和4年度 卒業証書授与式を挙行することができました。 卒業生はもとより私たち教職員にとりましても大きな喜びでございます。高いところからではありますが、ご臨席の皆様に心よりお礼申し上げます。
さて、本日6年間小学校課程を修了し、この歴史と伝統のある庄内小学校を巣立ちゆく112名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
君たちは、この庄内小学校で、最高学年として、全校児童を引っ張ってくれました。
例えば4月の歓迎遠足では、新1年生の手をとり綱分八幡宮まで連れて行ってくれました。手をつないだ時の君たちの手の温もりややさしい言葉かけは、新1年生にとって、安心し、嬉しかったことでしょう。
5月、長崎修学旅行で学んだ平和の大切さを各学級でまとめ、下級生にビデオメッセージで伝えていました。分かりやすく堂々とした発表で君たちの平和を願う想いが伝わるものでした。
9月、合同学年体育においては、係の仕事等で前日の準備、当日は、開会式から閉会式まで各学年の演技進行を助けてくれました。
そして、この1年間、学年目標の「凡事徹底」を貫き通し、たのもしい6年生でした。
そのような皆さんにお祝いのメッセージとして「続けることの大切さ」について「熱男」のフレーズで有名な前ソフトバンクホークスの「マッチ」こと松田宣浩(まつだ のぶひろ)選手を例に挙げながら説明します。
当初「熱男」のフレーズは、2015年のチームスローガンでした。チームスローガンを浸透させるために、当時の選手会長として、声を出し始めたのがきっかけでした。
「熱男」の意味は、「どんなときも決してあきらめず、前向きに情熱的に突き進む。今の自分に満足することなく、向上心と探究心を持ちつづけ、笑顔で、元気よく、熱く、突き進む!」だそうです。その「熱男」を毎年自分自身のホームランパフォーマンスとして浸透させてきました。この3年間コロナ禍のマスク生活時では、声を出さないポーズだけのサイレント「熱男」を工夫して続けていきました。時には自分のプレーが思い通りにならない不調の時もあったと思います。それでも常にベンチで声を出し続け、選手やファンを勇気づけながらホークスで17年間継続していきました。
このように自分が「信じていることを続ける」ことはすごいことです。松田選手のように、継続することで、自分自身も自信がもて、周りも認めてくれるようになります。
さて、君たちも、4月からは新天地、中学校というステージに上がります。
今、君たちが大切にしていることは何ですか。
例えば、庄内小学校で学んだ、「命」「学習」「スポーツ」「仲間」など、数多くあります。自分自身が特に「大切にしたい」と思うものは、これからもこだわり継続して欲しいと思っています。
しかし、時と場合によっては、それが周りの方に理解されない場合もあります。そのような時には、松田選手の例でもあげた「サイレント熱男」のように、時と場所を考え工夫することが大切です。例えば、急がず時間を少し空けたり、別の角度からアプローチをしたり、何よりも信頼する大人や友達に意見を求めたりと色々と工夫を重ね、続けていってください。
さて、保護者の皆様。お子様のご卒業本当におめでとうございます。また、この6年間本校に寄せていただいたご理解、ご支援に対して、教職員を代表しまして厚くお礼申し上げます。
お子さまが素晴らしい中学校生活を送られますことを、庄内小学校教職員一同心よりお祈りいたしております。
最後に、卒業生の皆さんの今後一層の活躍を期待し、式辞といたします。
令和5年 3月16日
飯塚市立庄内小学校 校長 石坂 政次
令和4年度飯塚市立庄内小学校
学校長式辞
校庭の花壇の花が色とりどりに咲き誇り、新1年生の入学を祝っているかのようです。
本校の入学式の開催にあたりまして、飯塚市教育委員会 学校教育課 課長 桑原昭佳 様をはじめ、保護者の皆様のご臨席を賜り、誠にありがとうございます。
新1年生のみなさんご入学おめでとうございます。今日から皆さんは、庄内小学校の1年生です。今日から皆さんは、庄内小学校の1年生です。先生たちは、皆さんが入学してくるのを、「ずっと」楽しみに待っていました。この庄内小学校は、みなさんが勉強したり、運動したり、お友達といっぱい遊んだりできる、とても楽しい学校です。
そこでもっともっと楽しい学校にしていくために、みなさんに頑張ってほしいことをお話します。まだお勉強をしていないとは思いますがこの字は何ですか?(「あ」の文字を見せる)
そうですね。よく知っていますね。すごいですね。「あ」ですね。
3つの「あ」がきちんとできる子になりましょう。
一つ目の「あ」は、あいさつです。「おはようございます。」「こんにちは」「さようなら」などの『元気よくあいさつできる子』になりましょう。あいさつをするときは、あいての顔をきちんと見て「にこっ」としてごあいさつできるといい気持ちになります。
二つ目の「あ」はありがとうです。これからお兄さんやお姉さんにいろいろなことを教えてもらうと思います。また、困っているときにお友達に助けてもらったりやさしくしてもらったりすることもあるでしょう。教えてもらったり、助けてもらったりしたときは、『ありがとう』が言える子になりましょう。
三つ目の「あ」は後始末の「あ」です。庄内小学校のみんなは物を大切にします。皆さんが借りたり使ったりしたものはもとの位置に戻しましょう。
また、筆箱や教科書、ノートなど自分のものをきちんと片付けることも大切です。きちんとあとしまつができる子になりましょう。この3つの「あ」をしっかり頑張って、立派な小学校1年生になってください。
では、おうちの方にお話ししますので、一年生の皆さんは静かに待っていてください。
保護者の皆様、お子様のご入学おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。今日まで、慈しみ、育んで来られました、お子様の学校生活初日の姿に感慨もひとしおのことと存じます。小学校の6年間は、お子様が立派な大人に成長していく上で、基礎を築く大切な時期でもあります。学力をしっかりつけ、これからの時代に対応できる力を身につけねばなりません。「学力」と「豊かな心」と「健やかな健康」のバランスとれたお子様の成長のために、全職員で力を合わせて教育にあたってまいります。そのためには、保護者の皆様のご理解とご協力が必要でございます。ご心配な点がございましたら、ご遠慮なくご相談ください。保護者と学校とが、それぞれの役割を果たしながら、ともに手を携えて子どもたちをよりよく育てて参りたいたいと思います。よろしくお願いします。
さあ、お待たせしました。新一年生のみなさん、今日はとても静かにお話を聞くことができましたね。みなさんが楽しい学校生活を送れるように庄内小学校のみんなで応援しています。
これで校長先生のお話を終わります。
令和4年4月11日
飯塚市立庄内小学校 校長 石坂 政次

令和3年度修了式 式辞
令和4年3月24日
修了式式辞
庄内小学校のみなさん、おはようございます。今日は、修了式です。1学期、2学期の最後の日に行った終業式とは違います。
このあと、みなさんが担任の先生方からいただく通知表「のびる子」の裏面には、校長先生が「今の学年のお勉強が全部終わりました」ということを証明しています。間違いありませんね。証明して大丈夫ですね。
3学期は、今まで習った勉強の復習がしっかりできましたか。次の学年に上がる心構えはできましたか。
今から2年前、令和2年3月2日の新型コロナウイルス感染症対策による一斉臨時休校から2年が経ちました。
この感染症のために、すでに世界中で、600万人以上の方が亡くなられました。日本でも、2万6千人以上の方が亡くなられました。
この写真は、ブラジル サンパウロにある施設に入居している85歳の女性が、5か月ぶりにプラスチックのカーテン越しに看護師さんに抱きしめられている様子です。
全世界じゅうで、施設に入居しているお年寄りや病気で入院している子どもたちは、長い間、家族とすら面会できなくなっている状況が続いたことでしょう。つらくて、悲しくて、家族に会いたくて、毎日枕をぬらす日々が続いたことでしょう。
みなさんの中にも、家族に会えない、学校に行きたくても行くことができない、家から出ることができない日々を経験した人がたくさんいましたね。つらかったことでしょう。
この施設では、コロナ禍で人との接触ができなくなり、悲しんでいる入居者と家族・看護師さんが抱き合えるように、ある発明をしたのです。
それが、この「ハグ カーテン」です。カーテンには入居者と家族それぞれ腕を入れるための穴が取り付けられており、カーテン越しとはいえ、新型コロナウイルスにより長い間不可能だったハグを交わすことができるようになったのです。みんなどれだけうれしかったことでしょう。
コロナは、わたしたちにたくさんの苦しみや悲しみをもたらしました。でもそれだけではありません。この写真には、希望という前向きなメッセージがあります。新型コロナウイルスと闘っている人間の絆、温もり、愛、やさしさ、思いやりが表れていて、人々に勇気を与えます。
ウクライナ、アフガニスタン、シリア、ロヒンギャ、トンガなど、世界中には、今も戦争や自然災害で苦しんでいる子どもたちがたくさんいます。どうか、みなさんもどんなにつらく困難な状況であっても、お互いにはげましあいましょう。みんなで助け合いましょう。
思いやりをもって、友だちや家族、周りの人々に愛情とやさしさ、勇気を与えることができる人になってください。そうすれば、あなたもあなたの周りの人もみんなが幸せになれます。
あと数日でみなさんは1つ上の学年になります。家族を大切にすること、友だちを大切にすることを忘れずにいてください。
そして、しっかりきいて よくまなぶ うきうき なかよし いきいき庄内小を目指して、強い情熱で挑戦を続けてください。がんばってください。応援しています。
以上で校長先生の話を終わります。
令和4年3月24日
飯塚市立庄内小学校 校長 桑原 昭佳

令和3年度卒業式式辞
春です。希望の春です。旅立ちの春です。別れの春です。出会いの春です。庄内小学校6年生のみなさんの卒業をお祝いする春です。
令和4年3月17日、ここに、飯塚市教育委員会 文化財保護推進室長 高橋 宏輔(たかはし こうすけ)様のご臨席を賜(たまわ)り,令和3年度第52回卒業式を挙行できますことに心から感謝申し上げます。
さて、卒業される98名の皆様、ご卒業おめでとうございます。
あなたたちは、とても頼りになるお兄さん、お姉さんでした。
在校生のあこがれの的、やさしく、かしこく、たくましい6年生でした。5年生をはじめ在校生は、「自分も6年生のお兄さん、お姉さんのようになりたい」「6年生になったらみんなの役に立ちたい」と思っていました。
みなさん、庄内小学校のリーダーとして、素晴らしい庄内小学校をつくってくださいました。ありがとうございます。
この写真は、1896年、今から126年前、アテネで開かれた
第1回オリンピック競技大会 男子100メートル走のスタート
直前のようすです。そのころは、まだスタート姿勢の研究が進んでおらず、どの選手も思い思いバラバラの姿勢でスタートしていた時代です。スタンディングスタートの選手や、その状態から極端に腰を落とした選手、地点に打ち付けてある杭をつかむ選手など、個性的なスタート姿勢がありました。
そのとき、会場のあちらこちらからこんな声が聞こえてきました。
「第2コースのアメリカの選手を見てみろ。何だ、あのスタートは?」
「両手を地面についたぞ!」
「あんなおかしな格好から走り始めたらスタートがおくれてしまうだろうな。」
アメリカ代表のトーマス・バーグは、これまで大きな大会では誰も挑戦したことがない、両手を地面につけたクラウチングスタートの姿勢を取ったのです。バーグは、それほど注目される選手ではありませんでしたが、この大会の100mと400mで優勝を勝ち取り、観衆に大きな衝撃を与えました。
「100m走では、立ったままのスタンディングスタートが絶対に速いはず」
「姿勢を低くしてしゃがんで、両手をついたスタート姿勢でスタートすればタイムが遅くなるに決まっている」という当時の常識を覆したのです。
「変なスタートだな。」と笑われたことでしょう。
「何を考えているんだ。信じられない。」とばかにされたことでしょう。しかし、バーグは、「絶対にこのスタートのほうが速くなる。わたしは絶対に優勝するのだ。」という強い情熱で挑戦を続け、研究と練習を重ね、優勝したのです。
簡単な優勝ではなかったはずです。きっと何度も何度も失敗したはずです。「もうあきらめよう」とくじけそうになったこともあったでしょう。自分のためだけならば、早々にあきらめていたかもしれません。バーグは、愛する家族のため、祖国のために挑戦を続けたのでしょう。
一人きりで立ち向かう挑戦ではなかったはずです。バーグの成功を願って協力してくれる仲間がたくさんいたはずです。
最初は奇妙に見えたクラウチングスタートは、やがて世の中の常識となり、人々のあたりまえになっていきました。
これから皆さんは、新たなフィールドに羽ばたいていきます。
バーグのように新しいことに挑戦すること、新たなものを創り出すことは、大変な勇気がいることです。みなさん、世の中を変えるチャレンジャーになってください。
一人の力では何もできません。友だちと力を合わせましょう。
父、母、祖父母や友だちを大切にしてください。自分のためだけではなく、あなたにとって大切な愛する人のため、友だちの幸せのために全力を尽くしてください。
保護者の皆様、本日は、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。我が子の立派に成長した姿に、感慨もひとしおのことと思います。
これからの中学校生活では、色々な試練もあるかもしれません。お子様の心の支えとなり親子で乗り越えていってほしいと願っています。
さあ、6年生の皆さん、何事も自分から一生懸命取り組む姿勢をわすれないように、自分の夢の実現に向けて挑戦を続けてください。
目の前の小さな目標を一つ一つ達成していくことで、いつか大きな夢にたどりつきます。どうか幸せな人生を歩んでください。
みなさんの中学校での活躍をお祈りして式辞といたします。
令和4年3月17日
飯塚市立庄内小学校 校長 桑原 昭佳